総延長2,433メートル、高さ10メートルの二重防潮堤は「万里の長城」と呼ばれ防災のシンボルとなりましたが、東日本大震災による津波はこの防潮堤を超え、田老のまちに甚大な被害を及ぼしました。 その威容は「万里の長城」と呼ばれ、津波防災の象徴だった。岩手県宮古市田老地区にあった高さ10メートル、総延長2433メートルのX形防潮堤。 [福島県、宮城県、岩手県]岩手県から宮城県、福島県まで総事業費約1兆円、計約600カ所、総延長400キロメートルの防潮堤が建設される。400キロメートルと言えば直線距離にして東京―大阪間に匹敵する。そこに最大高さ15.5メートルの防潮堤を築く計画だ。津波で1万8466人(警察庁調べ、7月10日現在)の死者・行方不明者を出した東日本大震災を受け、内閣府の中央防災会議は数十年~百数十年に一度の津波をレベ … 三陸北部の田老には長大な2列の防潮堤が築かれ、津波対策は万全とされていたが、3月 11日の大津波は海側の防潮堤を破壊し、他の全ての防潮堤を乗り越え、町をほぼ壊滅させ た。田老では、漁港沿いの高さ22mの崖に漂流物が認められている(渡辺ほか,2011)。 田老町(たろうちょう)は、岩手県下閉伊郡に置かれていた町である。2005年(平成17年)に宮古市と合併して廃止された。 そのため、防潮堤の建設に取り掛かり、昭和33年(1958)に全長1350m、基底部の最大幅25m、地上高7.7m、海面高さ10m という大防潮堤が完成した。その後増築が行われ総延長2433mという長大な防潮堤ができあがっていた。